狭小住宅とは
狭小住宅とは
狭小住宅とは、15坪(約50㎡)以下の土地に建てられた住宅のことです。
この15坪というのは厳格に定められているわけではなく、おおよその目安です。
10坪以下でもあるいは30坪弱でも「狭小住宅」と謳っている物件もあります。
この辺の定義は建築家や施工者のさじ加減一つということです。
私、潤井戸が勤めてた関東の建築会社でもおおよそ15坪以下を狭小住宅とカテゴライズしてました。
狭小住宅の需要が高まってきた理由
誰もが一度は憧れる大都会での暮らし・・・。
それも1戸建を持つことができたなら・・・。
しかし、大都会の土地は限られている・・・。
膨大な需要に、供給量がわずかな土地・・・。
地価が高騰するのは、至極当然のお話・・・。
郊外の戸建の様な土地確保は無理難題・・・。
そこで狭い土地でも、やり方によっては快適な住宅を建てられるのではないか?
という先人たちの創意工夫や叡智で生まれたのが狭小住宅なのです。
つまり狭小住宅とは主に地価の高い都心部で多く見られる建築なのである。
都心で広い土地を得るには庶民には難しくとも・・・15坪ならなんとか得られるのではないか?
15坪に郊外の様な広々した庭付きの家は物理的に厳しいが、普通に都心ライフを送れるような家を持つのは可能なのではないか?
という需要から生まれたのが狭小住宅なのです。
「狭い日本 そんなに急いでどこに行く」という標語がかつてあったが、そんな日本ならではの建築様式、それが狭小住宅なのです。
(※他国については知りませんが、イギリスとかフランス都市部では同様の考えはあるのかも知れません。)
そして、現在も様々な建築家が、新たな工法や材料、技術を取り入れ、試行錯誤しつつより快適な住居を創出しているのです。
代表的な狭小住宅
日本の狭小住宅として最も有名なのが、東孝光氏の「塔の家」です。
わずか6坪弱の敷地に地下1階、地上5階の6層を塔状に積み立てた鉄筋コンクリート住宅。
吹き抜け空間や階段を効果的に配し、扉や仕切りも一切なく、狭さ、暗さを感じさせない開放的な家となっています。
日本の狭小住宅として、多数の建築家や建築業者に影響を与えたと言われているのが塔の家なのです。
まとめ 狭小住宅とは
狭小住宅とは15坪ほどの小さな土地に建てられた住居であり、そこには間取・採光・空間などのマイナスファクターの軽減、時には負の面を生かしてプラスにするように
建築家の叡智が散りばめられた住宅。それが狭小住宅なのです。